今週のコラム 儲かる強い会社にしたければ社長が一番最初に動くべし!
「なかなか儲からなくて・・・人流や物流が復活してきているので、この流れに乗って儲かる強い会社にしたいと考えているのですが、経営論を学んだり、従業員教育や環境分析などもしているのですが、成果に繋がっていません。どうしたら成果につながるでしょうか?」──当社のセミナーにご参加いただいた卸売業の社長からのご相談です。
「稼ごうと頑張っているのになかなか結果がでない。そして、その原因を究明すべく、経営論を学んだり、従業員教育や環境分析などに注力するが、原因を解消して対応する人がどこにもいない・・・
原因を究明するのに、従業員はもちろんのこと、最高経営責任者である社長でさえも、自ら本気で原因を改善するための行動を起こしていない・・・ということが実際に起こっていませんか?」という質問をすると、社長の顔が強張りました。
競合他社が強すぎる、景気が悪い、従業員が悪い、など様々な理由が考えられますが、一番の原因は会社の社長自身にあると言えます。つまり、儲かる強い会社に変えるためには社長自身が一番最初に動かなければなりません。
中小企業オーナー社長にとって、儲かる強い会社を作ることは、経営者として社長自身が生き残るために必要不可欠なことです。そして、その一番のポイントは、社長自身が率先して変革に取り組むことです。
ビジョンを持ち、従業員教育(=訓練)を重視することは、当然のことであり、これらは成功する会社に欠かせません。しかし、それだけでは不十分です。社長自身が率先して行動し、従業員に自信を持たせ、失敗に恐れずにチャレンジできるような環境を作ることが、儲かる強い会社を作るためのカギとなるのです。
社長が率先して行動することで、従業員は自分自身のアイデアを出しやすくなり、失敗に対しても恐れずに取り組むことができます。さらに、社長がアイデアを求め、従業員の意見を尊重することで、従業員はより積極的に会社に貢献することができます。
また、心理的安全性を確保することは、非常に重要です。
従業員は、自分のアイデアや意見を出しにくい環境で働くことにより、ストレスを感じ、パフォーマンスを発揮することができません。社長は、従業員が安心して働けるような環境を作ることが、従業員のモチベーションを高め、会社全体の成長に繋がるのです。
実際、バブル崩壊後の景気低迷やリーマンショック、東日本大震災、コロナ禍など、いろいろ困難な状況になっても、その荒波を超えて生き残る会社では、社長自身が率先して臨機応変に対応・変革に取り組んでいるのです。
私もこれまで、4,000社を超える多くのオーナー社長、そして企業経営と関わってきましたが、儲かる強い会社に変えるために社長自身が率先垂範している会社が本当に強いと肌感で理解しています。
儲かる強い会社に変えるために必要なこと
だだし、がむしゃらにやればいいものではありません。あくまで順番を間違えないようにしてください。既に儲かる強い会社を経営されている社長にとっては、当たり前のことですが、私が考える儲かる強い会社に変える順番は次のようなものになります。
1.ビジョンを持つ
まず、儲かる強い会社にするためには、社長がビジョンを持つことが必要不可欠です。ビジョンとは、将来の自社の姿を明確にイメージすることです。社長自身が将来の自社の姿を明確にイメージできなければ、従業員に伝えることができず、従業員も将来の自社の姿をイメージすることができません。
つまり、従業員が自社のビジョンを持つことができないため、自社の目的が不明確になり、結果的に儲からない弱い会社になってしまいます。高付加価値化・高単価化が必要不可欠なのです。業界内のフェラーリ・ポルシェを目指してください。
2.心理的安全性を確保する
次に、社長が心理的安全性を確保することが必要です。心理的安全性とは、従業員が自由に意見を言い合える環境を作ることです。従業員が自由に意見を言い合える環境があれば、従業員は自社の問題点を指摘したり、アイデアを出したりすることができます。
それにより、自社の問題を改善し、新しいビジネスチャンスを見つけることができます。つまり、社長が心理的安全性を確保することで、自社の成長を促すことにつながるのです。
3.率先して行動する(これが一番大事)
さらに、社長は率先して行動することが必要です。従業員が社長の行動を見て、その行動に倣って行動することが多いため、社長が率先して行動することで、従業員の意識も変えることができます。
また、社長が率先して行動することで、従業員に責任感を持たせることができます。従業員が自分自身の行動に責任を持ち、率先して行動することで、会社全体が成長していくことができます。
4.顧客満足を重視する
さらに、儲かる強い会社にするためには、顧客満足を重視することが必要です。顧客満足が高いということは、商品やサービスが良く、顧客にとって必要とされる存在であるということです。
そのため、従業員が顧客満足を重視し、顧客にとって必要とされる商品やサービスを提供することが大切です。また、顧客満足を高めるためには、顧客の声を聞くことが必要です。顧客からの意見や要望を取り入れ、商品やサービスを改善することで、高付加価値化が可能となり、顧客満足度を高めることができます。
5.従業員教育(=訓練)を重視する
さらに、儲かる強い会社にするためには、従業員教育(=訓練)を重視することが必要です。従業員教育(=訓練)を重視することで、従業員のスキルアップや知識の向上が期待できます。また、従業員が自分自身の成長を感じることで、モチベーションが上がり、会社全体が成長することができます。
さらに、従業員教育(=訓練)は、従業員の離職率を下げることにもつながります。特に、新入社員や中途採用者が短期間で辞めてしまう場合は効果があります。従業員が自分自身の成長を感じ、会社に貢献することができると、離職することが少なくなります。
まとめ
社長が儲かる強い会社にするために必要なことについて説明してきました。ビジョンを持ち、心理的安全性を確保し、率先して行動し、顧客満足を重視し、従業員教育(=訓練)を重視することが、儲かる強い会社になるための重要なポイントです。
そして、一番重要なことは、社長自身がビジョンを持ち、率先垂範することです。従業員に期待しているだけでは何も変わりません。最高経営者であるあなたが社長として一番最初に動くことで、従業員も自ら考え、行動するようになり、会社全体の成長につながっていくのです。
また、社長が行動することで、従業員が自信を持って行動することも期待できます。社長が率先して行動することで、従業員が自分自身のアイデアを出しやすくなり、失敗に対しても恐れずに取り組むことができます。
社長が積極的に意見を聞き、アイデアを出し合う環境を作ることで、従業員もより意見を出しやすくなり、会社全体のアイデアや知見を集約し、より良い商品やサービスの提供が可能になります。
以上のように、社長が率先して行動し、ビジョンを持ち、心理的安全性を確保し、顧客満足を重視し、従業員教育を重視することが、儲かる強い会社を作るためのポイントです。社長自身が変革に向けて積極的に行動し、従業員と共に成長し続けることで、会社の将来に対する不安を払拭し、持続的な成長を実現することができるでしょう。
あなたは社長として、どのように儲かる強い会社に変革されますか?
ビジョンを持ち、共有するとともに、心理的安全性を確保することで、自走する組織で営業利益率12%超を実現する強く儲かる会社にしていきましょう。