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今週のコラム 第53話:経営者ならこれまで取引のない大企業から取引を勝ち取れ!

「永年の取引先からの発注額だけでなく単価の切り下げで利益幅が大幅に減ってしまい、今後の業績見込みがジリ貧になりそうで不安で仕方ありません。これまで常連の取引先だけで十分に商売ができていたのですが、発注額に加えて利益が大幅に減ってしまうと、手も足も出ません。このままでは赤字経営になってしまいますが、これまで新規取引先を開拓したこともありません。そもそも新規営業をする部署もない状況なのですが、どうしたらいいでしょうか?」──建設業の経営者の方からのご相談です。

ニューノーマル時代が現実化してきていますので、世の中の変化・顧客ニーズの変化・新技術の台頭などで、これまで通りの商売が難しくなってきたと感じている経営者の方は多いと思います。そして、取引額の減少だけでなく、単価の切り下げなどで利益幅も大幅に減らされてしまうとなると・・・

特に、数十年来の取引がある成熟産業で多いのですが、これまでは既存の取引先だけで十分に商売が成り立っていたので、「新規取引先獲得をしたことがない」、「そもそも新規獲得の営業部隊がいない」という状態の企業が多数あります。

また、「うちの会社は〇〇系列だから安泰」と思っていた系列子会社でも、このニューノーマル時代の影響で、親会社から売却されて他社と合併・子会社化されたりして、経営環境が大きく変化する事例も多数出てきています。

どちらの場合も、これまでの取引先との関係性を維持して、要望に応えることで取引額と単価を維持して、相応の利益を確保してきたのですが、取引額の減少だけでなく、単価の切り下げなどで利益幅も大幅に減らされてしまい、赤字が不可避な状況に陥っているのです・・・

このような状況に陥った場合、経営者がしなければならないことは、「どのようにしてお金を会社に残すか」ということに尽きます。極端な言い方をすれば、「倒産の危機に至る状態からどう脱出するか」ということになり、それを経営者として陣頭指揮をとらなければならないのです。

具体的には、先ずお金(=キャッシュフロー)を確認しましょう。「この状況が続いた場合、あと何ヶ月持ち堪えられるのか?」を現状維持・最悪の2パターンを確認しましょう。特に、今後も更なる取引額や単価の切り上げが予想されますので、最悪パターンにはそれも織り込んでください。

「あと何ヶ月持ち堪えられるのかを確認したいので、至急、現状維持・最悪の2パターンで今後1年間の資金繰り表を見せてくれ。」と経理部長に指示するだけでOKです。

次に、お金を増やすための方策を考えます。シンプルに、「出ていくお金を減らし、入ってくるお金を増やす」ことに集中してください。無駄な支出・経費があれば削減することで出ていくお金を減らし、既存取引先で売上を増加・新規取引先で売上を獲得することで入ってくるお金を増やす。特に、人員の限られている中小企業では、既存取引先で利益率が高い先の売上増加に注力したいところです。

また、「お金を支払うまでの期間を先延ばし、お金が入金されるまでの期間を短くする」ことも同義であることをご理解ください。つまり、月末締め翌月末支払の条件で支払わなければならないものを、月末締め翌々月末支払の条件に変更することができれば、1ケ月分の現金が確保できます。発注額だけでなく単価の切り下げの要請があった場合には、支払いの前倒しを応諾条件にしましょう。

更に、月末締め翌々月末入金の条件で入金となるものを、月末締め翌月末支払の条件にできれば、こちらでも1ケ月分の現金が確保できることになります。あと、在庫分のお金も見ておきたいですね。在庫処分することでお金にすることができます。

このお金を増やす方策で実現可能性を考慮したもので、(先ほどの現状維持・最悪の2パターンに加えて)最良パターンの資金繰り表を作成させてください。経営者であるあなたが、最良パターンの資金繰り表で満足・安心できれば実践していただくだけですが、不満足・不安であれば更なる方策が必要になります。

といっても、これまでで相当な交渉などをされた結果ですので、これ以上の負荷をかけてまでやるかというと、費用対効果の観点からはあまりおすすめできません・・・

金融機関からの借入も検討したいところです。
「最良・現状維持・最悪の3パターンの資金繰り表をベースに、メイン銀行に借入を申し入れ」してください。ただし、赤字運転資金とみなされますので、融資条件・金額などは厳しくなりますが、倒産回避するためにも資金調達したいですね・・・

最後の切り札として、「これまで取引のない大企業から新規取引を獲得する」ことをオススメしました。

業種柄、川上から川下にお金=利益が流れていきますので、現在の取引先よりも川上にある大企業との取引が獲得できれば必然的に発注額だけでなく単価も高く利益も大きくなるのです。それだけではありません。川上企業の方が川下企業よりも支払い条件が良い(支払サイトが短い)ことが一般的ですので、資金繰り改善にもつながります。

ただし、赤字になる取引は絶対に受けないようにしてください。
「大口取引なんだから、赤字でも従業員を遊ばせておくよりはいいだろう!」などと無茶振りされた場合には、「ウチは赤字受注しません!」とお断りしましょう。

業績が芳しくないと、どうしても近視眼的になってしまいますので、「赤字でもとにかく仕事を取ってお金を回さないと・・・」となりがちですが、「赤字=お金の持ち出し」となりますので、絶対に避けなければなりません。

実際に、中堅ゼネコンが「赤字でも従業員を遊ばせておくよりはいい」ということで、赤字受注を繰り返した結果、倒産寸前までいきましたが、「今後、赤字受注はしない」と経営者が決断・実行したことで業績をV字回復させた事例がありますので・・・

では、どうすれば「これまで取引のない大企業から新規取引を獲得する」ことができるのでしょうか?

以前のコラム「第5話:コロナ禍で経営者が新規取引先を獲得するためにやるべきこと」でもご紹介しましたが、営業の種類と担い手を以下に例示します。
1.メール・DM・FAX営業(従業員)
2.テレアポ営業(従業員)
3.飛び込み営業(従業員)
4.展示会・セミナー営業(経営者・従業員)
5.代理店営業(従業員)
6.営業代行(従業員)
7.反響営業(HPでのチャットボット活用も)(従業員)
8.Web商談・接客(従業員)
9.営業紹介(経営者・従業員)
10.インサイドセールス(従業員)

ニューノーマル時代では「非接触のセールス」をベースとしつつ、重要なところで「面談でのセールス」を織り込むことで、新規営業を推進していくことがスタンダードになるのではないでしょうか?

そして、経営者であるあなたが陣頭指揮をとる営業を行う場合には、「4.展示会・セミナー営業」と「9.営業紹介」に限られますが、大企業へのアプローチということを考えると、これまでの人脈などを活用することができる「9.営業紹介」こそが最適解だと思います。

更に、経営者として自ら動くことだけでなく、非常に多くの大企業とコネクションを持っている銀行のビジネスマッチングを活用することで、新規取引の対象となる大企業の数を大幅に増やすことができます。

実際、「銀行からの紹介であれば、間違いないだろうからお会いしましょう!」「紹介いただくからには特徴のある企業さんだろうから、是非ともお会いしたい!」などと数多くの上場企業の役員・部長クラスの方々から前向きなコメントをいただいております。

詳細につきましては、こちらのセミナー「今まで取引実績がない大企業から大きな案件を引っ張り出せ!製造業・建設業のための新規顧客開拓を実現する5大戦略セミナー」 でご案内させていただきますので、是非ともご参加ください。

あなたは経営者として、どのように大企業の新規取引先を獲得して会社を発展させますか?