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内装工事業Y社の事例

今回ご紹介する事例は、内装工事業Y社。
Y社は、事務所・住宅などを中心とした内装工事を専門としている会社です。

地元の建設業者からの請負で順調に売上を伸ばしてきましたが、これまでのやり方ではこれ以上の売上を増やすことが出来ず、人員も今の売上を維持するのであれば増員する必要はありません。

つまり、現状維持を良しとするか、それとも売上増加を図るために新たな取り組みをするかで、社長は悩んでいました。

「売上を増やすなら、教育も含めて人員の手当てもしなければならない」
「ただし、売上が増やせなかったら、人員を増やすと無駄になる」
「鶏と卵のようなもので、どうしたらいいか悩んでいます」
とのご相談をいただきました。

確かに、地域密着型でこれまでやってこられたので、元請け先から非常に信頼をされていることは銀行としても理解していました。

何よりも、社長の社員教育方針が「人として信頼される存在になる」でしたので、時間厳守など約束事は当然、「整理整頓」も行き渡っていました。

社員からは常に気持ちのいい「ハイ!」で返事がきましたし、動作もキビキビとしていましたので、どの元請け先からも信頼されていたのですが、地元ではこれ以上、仕事を回してもらえる元請けがありません。

「金融機関を活用する仕組み」の出番

こんな時にこそ、「銀行を活用する仕組み(ビジネスマッチング)」の出番になります。

今回の事例では、銀行から「ビジネスマッチング」することができる「建築関係」の業者に複数アプローチし、その中からY社のニーズに合致すると思われるハウスメーカーM社をご紹介しました。

というのもY社が地元特化による「地域集中戦略」を展開していたため、同じく「地域集中戦略」で特定の地域毎に特化しているハウスメーカーM社との相性が良いと考えたからです。全国規模で展開している大手のハウスメーカーは敢えて紹介対象外とし、中堅でありながら特定の地域毎に特化しているM社をご紹介しました。

ハウスメーカーM社に営業紹介先として、Y社を打診したところ、「地域密着で進めているのだが、なかなか我が社の求めるレベルの外注先がない。」、「しっかりとした仕事をしてくれるのであれば、是非ともご紹介いただきたい。」とのことで、すぐにアポイントが入りました。

面談当日は、内装工事業Y社からハウスメーカーM社に、これまでの実績や現場での対応・社員教育などを熱く語ってもらいました。

とはいえ、ハウスメーカーM社は、「頼める内装工事業者が増えればラッキー!」くらいに捉えていたようで、反応はそっけない感じでした。

とりあえず、現在基礎工事中の現場からスタートし、徐々に現場の数を増やそうということとなりました。

「銀行を活用する仕組み」の成果

ハウスメーカーM社の内装工事を請け負うことで、Y社の新しい地域での「地域集中戦略」が始まりました。

最初の現場は、ハウスメーカーM社が土地の仕入れから手がけたもので、戸建が20数戸ある中規模開発でした。Y社はベテラン職人を筆頭に、中堅職員、新入社員とバランスのとれた布陣で現場に臨みました。

この現場は戸数も多いので、Y社の社長はOJT(On-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)として最適だと判断し、人材を送り込んだのです。

ここで、「あれ?!」と思った方はいませんでしょうか?
「そうです。その違和感合っています。」
「OJTだったら、中堅職員と新入社員で十分じゃないの?!」
「あと、ベテラン職人と新入社員でもいいと思うけど、、、」
「なんで、レベルの違う3人をひと組にするんだ?!」

確かに、OJT(On-the-Job Training、オン・ザ・ジョブ・トレーニング)は、できる先輩と新入社員で成り立ちはするのですが、指導者となった先輩に指導力が伴わない場合、新入社員の能力向上どころかその可能性の芽を摘んでしまうことにもなりかねません。

加えて、Y社の社長は「地域集中戦略」を得意としていますので、「短期集中で人材を育てる」必要があったのです。

一般的に、OJTの成果は「実務の中で仕事を覚える」ことにより、「OJTの成果がそのまま仕事の成果になる」など、研修の成果が業績に反映されます。つまり、「新入社員の成長」と「企業の業績向上」という、一石二鳥が期待できます。

Y社の社長はベテラン職人を筆頭に、中堅職員、新入社員とバランスのとれた布陣とすることで、指導者の指導力をカバーするとともに、「短期集中で人材を育てる」ことで、「現場を任せられる即戦力」にすることも期待していたのです。

ちなみに、OJTのルーツは、第一次世界大戦中にアメリカで膨大な数の軍隊を育成するために生まれた「4段階職業指導法」です。「やってみせる(Show)」、「説明する(Tell)」、「やらせてみる(Do)」、「確認・追加指導(Check)」の4段階からなる指導法で、OJTを進める上での基本的な手順として知られています。

こうして、Y社の社長の思惑通りに、OJTは成果をあげ、ハウスメーカーM社からは絶大なる信頼を獲得しました。この20数戸の現場を手始めに、大小5現場も任されるようになりました。

そしてM社からの受注だけで、合計110数戸の内装工事(Y社の売上高の約8割)を完成させたのです。
ここからさらにY社の快進撃がはじまります。

建築業界では、内装工事業者の数は数多ありますが、なかなか社員教育まで行き届いた業者はありません。M社での評判を聞きつけた、他のハウスメーカーからの受注がY社に殺到したのです。

実質的には、M社がY社の営業紹介をしてくれたことにもなりました。
ここで、Y社の社長がバランスのとれた布陣で「短期集中で人材を育てる」戦略が功を奏します。

「新入社員の成長」と「企業の業績向上」だけでなく「現場を任せられる即戦力」という、一石三鳥で一気に「地域集中戦略」を進めることができたのです。

最終的には、Y社の業績は、M社以外の受注先も獲得できたことから、約3倍になりました。当然ながら、増加運転資金などは、必要なときに必要なだけご準備させていただきました。

このように、「銀行を活用する仕組み(ビジネスマッチング)」を使うと、ゼロからのスタートでも、「営業紹介」と「資金調達」という両輪を最大限に活かしてどんどん取引を拡大することができます。

まとめ

今回の事例で分かるように、銀行による「ビジネスマッチング」では、これまで接点のない地域でも、今後の展開に相応しい企業を紹介してもらえます。

そして、Y社のように、銀行による「営業紹介」を足がかりに、自社の得意とする戦略(Y社の場合は「地域集中戦略」)を推し進めることで、一気に水平展開することも可能になります。

さらに、銀行による「ビジネスマッチング」にとどまらず、実質的にM社がY社の「営業紹介」をしてくれるという、紹介先から更に「営業紹介」をしていただけるということもかなりの確率で発生しています。

もちろん、商品やサービスがしっかりしている前提での「営業紹介」は発生なのですが・・・。

この記事をお読みいただいている経営者のあなたも、最短距離で売上増加できる「仕組みづくり」を目指しましょう。

(注)当社代表である髙窪が、銀行員時代にビジネスマッチングした過去事例であり、当社コンサルティングでの実績ではございません。

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