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金型メーカーI社の事例

今回ご紹介する事例は、金型メーカーI社。
I社では、自動車・家電・生活用品などで使われるプラスチック製品の金型を設計・制作しています。

バブル崩壊後、円高などを背景として取引先自動車メーカーなどが、生産拠点を国内から海外にシフトしていく過程で、「一緒に現地生産をして、海外シフトをするか?」「現地生産をしないのであれば、今後は現地で貴社の代わりを探すので取引をやめるか?」という究極の選択を迫られました。

それまで、国内生産しかやったことのなかったI社にとって、まさに「青天の霹靂」としか思えない事態となったのです。

社長に選択の余地はありませんでした。
「一緒に現地生産をして、海外シフトをする」しか道はないのですが、どこから手をつけたらいいのか皆目見当がつかない状況でした。

「銀行を活用する仕組み」の出番

こんな時にこそ、「金融機関を活用する仕組み(ビジネスマッチング)」の出番になります。

社長から、「現地生産をしなければならない状況になったのだが、どうしたらいいかわからないので、銀行としてのアドバイスが欲しい。」という相談がありました。

そこで、現地生産予定国の支店に連携をとり、海外進出のサポート依頼をさせていただきました。

<サポート依頼内容>
・現地調査レポート
・現地視察ツアー
・マーケティングリサーチ
・法人登記&各種ライセンス登録支援
・工業団地支援&工場用地斡旋
・現地スタッフ採用支援
・研修支援
・販路拡大
・その他(海外進出企業様のご要望に応じて)

とにかく、現地に行かなくては何もはじまりません。
「現地調査レポート」だけでは実感できないので、社長に「現地視察ツアー」にお供の方と共に行っていただきました。

社長に現地状況理解のため、高級ホテルなどでの会食は極力避けて、現地の食堂や酒場などを視察していただきました。

これは、現地スタッフを雇用することも前提としていたため、現地の生活様式や水準を実際にご自身の目で確かめていただくために必要でした。

今回のケースでは、取引先自動車メーカーの要請で「一緒に現地生産をして、海外シフトをする」ために海外進出するのですが、せっかく進出するのであれば、その自動車メーカーだけでなく、他の現地企業とも取引をして売上を拡大したいと考えるのは当然のことです。

ちょうど「系列会社」という仕組みが崩壊し始めた時期で、新たな販路を拡大することは「経営者として当然のミッションである!」と考え、社長はいろいろな現地企業との提携も視野に活動していきました。

サポートは「現地視察ツアー」だけにとどまらず、「マーケティングリサーチ」や「法人登記&各種ライセンス登録支援」について提携企業との連携もサポート。

「工業団地支援&工場用地斡旋」については、自動車メーカーの要請で決定事項となっていたためサポート対象外でしたが、設備投資にかかる「資金調達」は、もちろん万全の体勢でサポートさせていただきました。

その中で、手間がかかったのが、「現地スタッフ採用支援」でした。
社長の意向を汲んだ適任者を探すのに若干時間がかかりました。

上記サポートに加え「販路拡大」のさらなるお手伝いとして、現地優良企業Z社への「ビジネスマッチング」を実施しました。

まだ現地法人も設立前であり、製品や設備も確認できない状況下でしたが、パイロット案件として、少ロットからの取引確約をいただきました。

「銀行を活用する仕組み」の成果

Z社との取引はパイロット案件であったため、国内の売上高とは比較になりませんが、いままで「系列」として、下請けの取引しかしてこなかったI社にとっては「未知の領域」です。

そもそも、「比較するべき売上高」がありませんので、「0」から「1」をつくり出すことができました。この事実は「売上増加」よりももっとすごいことである、ということは、経営者の方であればご理解いただけるはずです。

Z社とのパイロット案件は、その後、通常取引に変更されました。
この取引は海外進出のきっかけとなった自動車メーカーからの売上高の30%程度にまで成長しました。

その後、F社、G社、H社と「銀行を活用する仕組み(ビジネスマッチング)」を最大限に活かして次々に大口取引を獲得、売上高は最終的に、最初自動車メーカーとの取引だけしていた時の約2倍になりました。

「案ずるより産むが易し」という諺がありますが、I社の場合は、これを地で行った形となりました。

「μ(マイクロ=精度)」にこだわった製品づくりを信条とする企業理念の会社でしたので、新規取引先を「ビジネスマッチング」させていただく銀行としても、とても安心感を持ってご紹介できたことが功を奏したと思っています。

まとめ

今回は、はじめての「海外進出」でしたが、この場合も銀行による「ビジネスマッチング」をベースにした「営業紹介」と「資金調達」を両輪としたことで、「0」から「1」をつくり出すことができました。

また、I社は「μ(マイクロ=精度)」にこだわった製品づくりをしていたことから、銀行としても安心感を持って「ビジネスマッチング」できたことも成功につながったと確信しています。

円高がきっかけで親会社の自動車メーカーが、生産拠点を国内から海外にシフトしていく過程で、「一緒に現地生産をして、海外シフトをするか?」「現地生産をしないのであれば、今後は現地で貴社の代わりを探すので取引をやめるか?」という究極の選択を迫られたのが発端でしたが、ビジネスマッチングによる「営業紹介」と「資金調達」を両輪としたことで、「脱 系列」の足掛かりになったのです。

まさに、「災い転じて福となす」、その後、F社、G社、H社と「銀行を活用する仕組み(ビジネスマッチング)」を最大限に活かして次々に大口取引を獲得し、売上高は最終的に自動車メーカーとの取引の約2倍になったのです。

この記事をお読みいただいている経営者のあなたも、最短距離で売上増加できる「仕組みづくり」を目指しましょう。

(注)当社代表である髙窪が、銀行員時代にビジネスマッチングした過去事例であり、当社コンサルティングでの実績ではございません。

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