ビジョン実現コンサルティング

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今週のコラム アクセルをいま踏まないで、いつ踏むのか???

「そろそろ来年の計画を考えたいのですが、緊急事態宣言など自粛の影響で先の予定が立たずにどうしたらいいかわかりません。従来は、前年度実績の20%増加を目標に、そのための施策を打ち出してきたのですが・・・

自粛の影響で前年度から売上はボロボロで、営業スタイル自体の見直しが必要だとは思うのですが、何かアドバイスをいただけませんでしょうか?」──とある製造業の二代目経営者の方からのご質問です。

緊急事態宣言が解除されたこともあり、街中に活気が戻ってきていますが、まだまだ自粛前に戻ったようには見えません。

各都道府県ごとの自粛要請はまだ継続していますので、経営者としてはなかなか決断しにくい状況だとは思います。ただし、経営者である以上、どんな状況であろうが、売り上げをあげて稼ぎ、事業を継続していかなければなりません。

ちなみに、東京都の場合、リバウント防止措置として下記の要請があり、実質的には緊急事態宣言解除後も同様の自粛要請がある状況が続いています。

<東京都ホームページより抜粋>

東京都におけるリバウンド防止措置について(第2521報)https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2021/09/28/documents/38_00.pdf

東京都におけるリバウンド防止措置
(1)区 域
   都内全域
(2)期 間
   令和3年10月1日(金曜日)0時から10月24日(日曜日)24時まで
(3)措置等の概要
   感染症の再拡大防止のため、以下の要請等を実施

①都民向け
●外出については、少人数で混雑している場所や時間を避けて行動することを要請
●帰省や旅行・出張など都道府県間の移動に際しては、基本的な感染防止策を徹底することを要請
●21時以降、飲食店等に出入りしないことを要請
●路上、公園等における集団での飲酒など、感染リスクが高い行動の自粛を要請

②事業者向け
●職場への出勤について、テレワークの活用や休暇取得の促進等により、出勤者数の7割削減を目指すことを要請
●事業の継続に必要な場合を除き、従業員の20時までの早期終業・帰宅について、協力を依頼
●業種別ガイドラインの遵守を要請
●施設の使用制限の要請(営業時間短縮の要請)
●催物(イベント等)の開催制限 等

 なお、10月25日(月曜日)以降の措置等の内容については、別途、東京都感染症対策本部会議において、決定する。
 また、上記期間の終了前であっても、感染状況等に応じ、専門家の意見を聴取した上で、措置等の強化又は緩和を行うことがある。

「感染状況等に応じ、専門家の意見を聴取した上で、措置等の強化又は緩和を行うことがある。」とありますので、今後も何らかの自粛要請が継続されていくのではないか、と推察できます。

この状況だからこそ経営者が進むべき方向を示し、先頭に立って従業員を引っ張ることのみが、この難局を乗り切る唯一の方法と言っても過言ではありません。
ほとんどの場合、中小企業は大企業とは違い経営資源(人材・モノ・金・情報)が乏しいため一点集中で突破していくしかないのです。

さらにもう一歩踏み込んだことを申し上げると、一点集中で突破していきながら、稼げる仕組みを社内に整え売上を確保し、収益力を高めていくことでより「強い企業」に成長しなければ未来は拓けないのです。

ここまでお話したところで、この二代目経営者の方から「髙窪先生、今までは、既存の延長線上で考えていたため、経営者としての自覚が十分ではなかったということがはっきりとわかりました。経営者である私が明確に方針を打ち出さなければ、我が社は進むべき方向を見失ってしまう、ということですね。」とのコメントがありました。

私からは、「ご認識の通りです。あなたが経営者として方針を決定し、それを従業員に実践してもらい、結果については経営者であるあなたが全ての責任を負うこと。従業員の責任は、あくまで経営方針に基づいて実践をしたか否かだけであることを理解してください。」とお伝えしました。

さらに、現在までに決定した方針が間違っていた場合は、どのように対処すれば良いのか、というご質問がありましたので、
私からは「経営者として考える正しい方向に修正、それを従業員に徹底・実践させてください。
現在のように混沌として刻一刻と変わる状況下では、一度示した経営方針に固執せずトライ&エラーを繰り返すことが、会社の成長の糧になります。

二代目経営者として、あなたが経営者として良いと考えることをどんどんトライしてください。
そして、アクセルを踏むことを躊躇しないでください。

こんな時代だからこそ、経営者がアクセルを踏み込まなければ、時代の変化に押し流されてしまいます。」とお答えしました。

ここまでお話ししたところで、今回の二代目経営者の方からはさらに「古参の役員が反対してきて、アクセルを踏みたくても踏ませてもらえない場合には、どう対処すれば良いと思われますか?」というご質問が飛んできました。

二代目経営者の後継問題は、以前のコラムでもコメントしていますが、次の3ステップが必要となります。
・ファーストステップ:先代社長の仕事のやり方を忠実に守り、確実に実践する段階
・セカンドステップ:他の経営者や古参の役員・従業員の意見も聞き、良いものを取り入れ、経営を発展させる段階。
・サードステップ:これまで見聞きしてきたものから離れ、独自の新しい経営手法を生み出し確立させる段階。

この二代目経営者の方の場合は、セカンドステップに該当しているとのことでしたので・・・
「他の経営者や古参の役員・従業員の意見も聞き、良いものを取り入れることはもちろん大切ですが、最終的に経営判断をするのは経営者であるあなたの仕事です。
古参役員などと対立があったとしても、あなたが経営者として良いと判断するなら断行すべきです。」
とお答えさせていただきました。

躊躇している時間は一刻たりともありません。

二代目経営者として、あなたが経営者として良いと考えることについて、アクセルを踏み込むようにどんどんトライしてください。
アクセルを踏み込めば踏み込むほど、あなたの周りの状況が変化してくるはずです。

いまやらなければ、いつやるのですか???

経営者として、ニューノーマルの時代をいかにして生き抜くかが問われています。

経営の醍醐味を味わい尽くすためにアクセルを踏み込み、トライ&エラーの繰り返しが成長の糧になると信じている経営者の方々と一緒にこの時代を乗り越えていきたいと考えております。